理事長挨拶

一般社団法人日本口腔顔面痛学会
理事長 福田 謙一

 

 この度、日本口腔顔面痛学会の理事長を拝命致しました福田謙一でございます。これまでに本学会の体制を立派に構築してこられた先達の諸先生方の情熱と努力を踏襲しつつ、さらに学会を発展させるべく誠心誠意努めてまいります。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
歯科の現場における患者さんの訴えは、「咬めるようにしてほしい」「歯を綺麗にしてほしい」そして「痛みから解放してほしい」が三大主訴だと思います。患者さんが苦しむ痛みを取り除くのは、歯科医師の大事な使命です。
歯科で扱う痛みの多くは、歯牙う蝕症や歯周炎などの感染症、歯の破折などの外傷、顎の筋肉の疲労などで、そのほとんどが急性の痛みです。ところが、口腔顔面領域の痛みには、慢性化する痛みが11%も含まれています。その中には、難治性の痛みも決して少なくありません。また、口腔顔面領域は痛みを伝える感覚神経の分布が豊富で、痛覚の変調や関連痛など特殊な痛みが多く、痛みの診断に難渋することがしばしばあります。当学会は、そのような痛みの治療・診断の啓蒙と、未だ解明されていない痛みの原因究明のために研究を行うことが重要な責務だと考えています。そのためには、日本の他の痛み関連学会との連携も必須です。本学会の学術大会は今年30回目の節目を迎え、日本疼痛学会、日本運動器疼痛学会、日本ペインリハビリテーション学会との4学会合同でのJapan pain weekを主催致しました。今後も国民の健康に関するニーズに応えるべく、他分野の医療者や研究者との親睦を深め、研鑽できる機会を積極的に設けていきたいと考えています。会員の皆様、一緒に痛みの探究に邁進していきましょう。また、学会運営に関するご指摘、ご意見を多方面からいただきたいと思っています。ご協力のほど、よろしくお願い致します。

 

2025年12月