理事長挨拶
一般社団法人日本口腔顔面痛学会
理事長 小見山 道
皆様におかれましては、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。このたび、日本口腔顔面痛学会の理事長を拝命しました小見山 道です。よろしくお願い致します。
日本口腔顔面痛学会は、口腔顔面痛に関する研究の進展及びその臨床応用についての研究発表、知識の交換、会員の生涯学習の援助並びに会員相互及び内外の関連学会との連携協力を行うことにより口腔顔面痛の進歩普及を図り、我が国の学術の発展に寄与すると共に国民の健康と福祉の向上に貢献することを目的としています。
痛みの研究は、近年、目覚ましく発展しましたが、最近でもさらに新しい知見が次々と発見されています。侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛に続く「第三の痛みの機構分類」として「痛覚変調性疼痛」の定義が国際疼痛学会(IASP)により提案されました。この定義は、日本では医科系の学会が中心となり発足した痛み関連学会連合により2021年9月に公式に翻訳されましたが、ここには本学会も加わっており、共同で活動を継続しております。さらに、IASPのグラントを学会として獲得し、口腔顔面痛に関する教育システム作りを積極的に進め、そのデジタル化も推進しています。また、医療保険関連事業においては、精密触覚機能検査の運用に中心的な役割を果たし、神経障害性疼痛の薬剤適用などにも貢献しています。
日本口腔顔面痛学会は、歯科医師、医師、医療スタッフ、基礎研究者などで構成され、学際的に発展しているユニークで、アクティブな学会です。これからも、常に患者さんの健康と幸福に応えるべく、安全で有益な歯科医療と歯科医学の発展に取り組んでまいります。会員の皆様の更なるご協力をよろしくお願い致します。
2023年11月