第28回日本口腔顔面痛学会学術大会に於ける優秀ポスター賞は下記の演題に決定しました。
優秀ポスター賞を受賞された演題は学術的価値が高く本学会の発展に寄与する優れた内容と認められました。ますますのご活躍を祈念しております。

日本口腔顔面痛学会
理事長 小見山 道
ポスター賞推薦委員会
委員長 飯田 崇

最優秀ポスター賞(基礎部門)

口腔顔面領域の機械アロディニア発症に対する三叉神経節でのIL-33の役割

池端陽介先生
昭和大学顎顔面口腔外科学講座

受賞コメント
この度は、第28回日本口腔顔面痛学会学術大会において、最優秀ポスター賞に選定いただき誠にありがとうございます。本研究は、神経障害性疼痛における三叉神経節でのIL-33の役割を検討した報告です。今後より一層研鑽を重ね、口腔顔面痛のメカニズム解明の一端を担うことが出来るように邁進して参ります。最後に、ご指導頂いている林先生、篠田教授、岩田先生ならびに諸先生方へこの場をお借りし深く感謝申し上げます。

優秀ポスター賞(基礎部門)

咬筋痛に対する咬筋および三叉神経節におけるADPの役割

澤田 憧先生
日本大学歯学部生理学講座

受賞コメント
この度は、第28回日本口腔顔面痛学会学術大会において、優秀ポスター賞に選定いただき誠にありがとうございます。顎関節症(Ⅰ型)における咬筋痛のメカニズムというのは未だ不明なままですが、本研究でADP受容体への関与を解明し、臨床治療に貢献できるよう、今後も研鑽を積んで参ります。最後に御指導いただきました篠田先生、岩田先生、米原先生、林先生、人見先生ならびに諸先生方に心より御礼申し上げます。

最優秀ポスター賞(臨床部門)

健康成人におけるアセトアミノフェンによる内因性疼痛調節機構の変調

大野由夏先生
明海大学歯学部病態診断治療学講座歯科麻酔学分野

受賞コメント
この度は第28回日本口腔顔面痛学会学術大会最優秀ポスター賞に選定頂き身に余る光栄に存じます。審査員の先生方に感謝申し上げます。今回の受賞は、小長谷光教授の発案および長きにわたるご指導と医局の先生方のご協力の賜物であり、この場を借りて心より御礼申し上げます。アセトアミノフェンの鎮痛機序や内因性疼痛調節機構についてはまだまだ未知の点が多くございますが、痛みに苦しむ患者さんがひとりでも減るよう、今後とも研鑽を積んで参ります。

優秀ポスター賞(臨床部門)

RTFDC1発現に関わるrs12411980一塩基多型は、幻歯痛と有意に関連する

新井田惇先生
東京歯科大学口腔健康科学講座障害者歯科口腔顔面痛研究室

受賞コメント
この度は、第28回口腔顔面痛学会学術大会において優秀ポスター賞に選定いただき誠にありがとうございます。本研究により幻歯痛発症の原因に遺伝的な要因が関与していることが示唆されました。今後も臨床の現場に関わりながら、口腔顔面痛の治療に貢献できるよう一層の研鑽を重ねて参ります。本研究を行うにあたり、ご指導を賜りました東京都医学総合研究所の先生方、福田謙一教授、研究を共にお手伝いしていただいた諸先生方に深く感謝申し上げます。

優秀ポスター賞(臨床部門)

‘歯を食いしばってがんばる’心理社会的因子とその結果としての下顎隆起との関連について

坂本英治先生
九州大学病院集学的痛みセンター

受賞コメント
身体を用いて心理状態を表現する慣用句は数々あり、‘歯を食いしばってがんばる’はOFPの心理社会的因子を語るうえで大変重要なキーワードです。
正書で下顎隆起は、食いしばり、ストレスが原因と述べられますがその出典は不明で、下顎隆起の研究もほとんどありません。今回の検討は歯科と心身医学を繋ぐ臨床研究になり得るテーマで、今後も九州大学痛みセンターの枠組みで研究を進めて参ります。‘腑に落ちない’=機能性ディスペプシア? ‘いてもたってもいられない’=ムズムズ足症候群? 日本語はよくできています。

優秀ポスター賞(臨床部門)

インプラント手術前後の痛みに関する主観的測定と疼痛破局的思考との関連性

中居伸行先生
医療法人インターメディカルなかい歯科

受賞コメント
この度は一介の開業医の研究に光をあてていただき大変光栄に存じます。「(想像する)痛み」により、インプラント治療を拒否する場面を数多く経験し、その実態に日頃から疑問を思っておりました。本研究ではその一端を患者の心性と併せて客観的に示せたかと思います。今回の受賞を励みに、これからもコツコツとエビデンスを創り語ることに微力ながら貢献して参りたいと思います。今後ともご指導よろしくお願いいたします。