本大学歯学部 口腔診断学講座
〒101-8310
東京都千代田区神田駿河台1-8-13
e-mail:imamura.yoshiki@nihon-u.ac.jp
担当:今村佳樹
株式会社 アシステ・ジャパン
〒162-0065
新宿区住吉町11-20 マノア大栄1F
TEL 03-3355-7301
FAX 03-3355-1732
e-mail:icop2016@assiste-j.com
担当:江川正幸

会長ご挨拶

 

 念願でありました国際疼痛学会(IASP)が日本で開催される年がやってまいりました。

 日本口腔顔面痛学会といたしましても、IASP開催に合わせてAACMDおよびOFPSIGとの合同学会を企画いたしました。一昨年はOrofacial Pain SIG がグローバルイヤーに選定されて口腔顔面痛の重要性が国際的に認められましたが、日本国内においても、さらに口腔顔面痛の臨床・研究が推進されることを期待しております。

 さて、日本口腔顔面痛学会では合同学会ということで、IASPに参加される著名な先生方の講演、またAACMDおよびOFPSIGに参加される先生方の本学会への参加を予定しています。できるだけ多くの先生方に参加していただいて世界で活躍する先生方との交流をもっていただき、口腔顔面痛の新たな潮流を感じていただければと思います。



 日本口腔顔面痛学会、アジア頭蓋下顎障害学会会員の皆さんへ

 この度、2016年9月24・25日の両日、3つの組織による共催学術大会(International Congress of Orofacial Pain: ICOP)を開催できることは私にとって大変名誉な事です。

 ICOP は2016年国際疼痛学会Special Interest Group on Orofacial pain学術大会、第21回日本口腔顔面痛学会学術大会と第16回アジア頭蓋下顎障害学会学術大会の共催学術大会です。ICOPはIASPによる第16回世界疼痛大会と同時期に行われる特別な口腔顔面痛関連学術大会です、皆さんのご参加をお願いします。

 IASP世界疼痛大会は世界で最も大規模な痛み関連の学術大会であり、日本で初めての開催です。2016年IASP OFPSIG学術大会はIASPによって正式にサテライトミーティングとして公認されています。そして IASP に参加する世界中の著名な研究者と臨床医がOFPSIG学術大会でも講演予定です。また、口腔顔面痛のみならず疼痛の分野で著名なProf. Ronald Dubner (Univ. Maryland)、Prof. Barry Sessle (Univ. of Toronto)、Prof. Eli Eliav (Rochester Univ.)、Prof. Gary Heir (Rutgers Univ.)による3学会合同シンポジウム Brain as a therapeutic target of orofacial painも企画されています。

 AACMD はこの数年の間に大きい進歩を成し遂げました。 役員の世代交代が進み、現在の役員は第2、3世代です。学術大会は隔年開催ですが、数年前から役員会を毎年開催する事により、各国役員の緊密なコミュニケーションがとれるようになりました。その結果は、学術大会のプログラムの企画に反映され、充実した学術大会プログラムになり、活気あふれるデスカッションで盛り上がるようになりました。 昨年の韓国、大邱での学術大会はアジアの多くの国々からの多数の参加者を得て、大変盛況でした。また、インドネシアとフィリピンがAACMDに正式加盟国として承認されました。 今後、アジア多くの国々がAACMD の正式メンバーになることを希望しています。

 今回のAACMD学術大会のテーマを「TMDとOFP の教育と治療を向上させるための協力」としました。 アジア各国のTMDとOFPについての関心事とレベルはまちまちです。 AACMD加盟国の活動レベルを合わせ、活発化させることを目的に、各国のTMD、OFPに関する現状、特殊事情、進歩、工夫などを発表、紹介してもらい、先進点を全ての国で共有することを考えています。そして、基調講演者として招聘するGary M. Her教授に、我々の目標とする米国のTMD 治療の現状と米国の認定されたOFPレジデントコースについて解説してもらいます。

 主催国である日本からは、JSOPがOFP、特に非歯原性歯痛の臨床診断精度を向上させる目的で普及活動を行っている臨床診断推論をアジアの皆さんに紹介し、昨年の学術大会で行ったのと同様に、実際の症例を用いて臨床診断推論のデモンストレーションを行います。

 最後に、今回の3学会共催学術大会の準備に献身的な努力をされた準備委員会委員長今村教授に感謝します。 また、3つの組織による共催学術大会の計画を快く受諾していただいた、第21回日本口腔顔面痛学会学術大会岩田幸一会長、Prof. Rafael Benoliel, the president of IASP SIG on OFPに深く感謝します。

 皆さんと9月に横浜で会うことを楽しみにしています。



皆様

 このたび、皆様に、アジア頭蓋下顎障害学会 (AACMD)、日本口腔顔面痛学会 (JSOP) と国際疼痛学会口腔顔面痛Special Interest Group (OFP SIG)の合同学会のご案内ができますことを大変嬉しく思います。この横浜での合同学会は国際疼痛学会から正式に承認されたサテライト学会であり、2016年9月24、25日の両日に開催されます。

 2015年10月に、私はAACMDの会長の和嶋先生と横浜に出向き、このサテライト会場(主会場とは異なります)と国際疼痛学会の主会場を見て参りました。どちらの会場も素晴らしく、設備も充実しています。横浜の街は近代的な港町で、東京からは電車で短時間の移動ですが、皆さんが必要とするすべてのアメニティが揃っています。また、魅力的な中華街が有り、伝統的な中華料理や小物ショップでの買い物を楽しむことができます。

 素晴らしい学術講演を愉しんでください。私は企画小委員会と協力して、OFP-SIGセッションを概念化して企画してきました。SIGの選挙で選出されたLene Baad-Hansen先生は非常に有能な人で、アイデアを提供し、実務において助けてくれました。また、私はPeter Svensson先生にこの学術大会のコンサルタントをお願いしました。Svensson先生は彼の豊富な経験を生かして非常にアクティブに興味深い内容を組んでくれました。企画小委員会は、和嶋先生、岩田先生、今村先生と密接に協力して刺激的で内容のある学術集会を準備しましたので、是非参加してください。

 OFP SIGの学術セッションは、9月25(日)に、昼食を兼ねたSIG総会を挟んで9時から午後5時まで行われます。この大会においては、急性ならびに慢性口腔顔面痛のより良い分類を導くことにフォーカスを置きます。この問題は長く議論されてきたもので、私自身、この問題に興味を持つ全ての人と力を合わせてこの重要なゴールに到達したいという思いから選定したものです。講演者は全て著名な方ばかりで、私達が前進する上での興味深い論評と重要な提言がなされることを確信しています。この学会では次年度に向けて協働してゆくワークグループを設置し、2017年9月に米国でフォローアップ会議を開催することができればと考えます。

 AACMDとJSOPは素晴らしいパートナーであり、彼らの努力に感謝申し上げます。さらに、彼らは私達をこのサテライト学会にゲストとして迎えるために惜しみない努力をしてくれています。すべてのOFP SIGの会員が参加して頂けることと信じています。OFP SIGは国際疼痛学会の中にあって、小さいながらもずっと活発に活動してきました。私達の立場を維持し、さらに向上させるために、私たちはOFP SIG会員の役割を保持し増大させなければなりません。私達の声が聞き入れられるように国際疼痛学会の委員会にもっと関係を持って行くことが重要です。新しいメンバーもベテランのメンバーもこれらの職に名乗りでてゆくことをお願いしたいと思います。それでは、横浜で皆さんとお会いしましょう。

敬具